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土日休みであることを神に感謝する男のブログ

たまには静かな筒井康隆

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うわー、初めて知ったわ。
名づけた人は何でわざわざ葉の方に着目したんだろう…

こんばんは、乙です。

筒井康隆月間も終わりに近づいております。
今日は『自選短篇集④ロマンチック篇 睡魔のいる夏』です。

これまでの作品は総じてドタバタの方にジャンル分けされる作品でしたが、この短篇集に入っている作品は全体的にとても静かな作品です。幻想的です。メランコリックです。

今まで「笑わせる」筒井康隆の本を読んできたところにこれを読むと、当たり前ですがまた違った印象です。というか、ここまで印象を変えられるのかと。

収録作の一つに「幻想の未来」というのがあってこれは核戦争が起こって生態系が狂ってしまい、新しい人類(と呼べるかどうかわかりませんが)の誕生と進化を追っていく話なのですが、筒井さんだったら絶対同じテーマでドタバタも書けるんですよ。ドタバタも書くけどこういう作品も書くというところがすごいです。

この短篇集の中でのお気に入りは「わがよき狼(ウルフ)」
ハードボイルドで哀愁漂う作品です。冒険活劇の主人公のその後の話…でしょうか。それも後日談なんてものじゃなく10年、20年後の話。
ヒーローってのは端的に言えば、悪役がいなければ成り立たないわけでそういう意味ではこの二役ってのは一番深いところで繋がっているんだろうなと思います。
by surfaceR | 2008-10-18 21:14 | 読書

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