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今日の某

ryokumura.exblog.jp

土日休みであることを神に感謝する男のブログ

推理小説だと思って読んだのが間違い

何か、お腹痛い。

こんばんは、乙です。

そんなわけで、日常生活に特筆すべき事がなくなってきたので、読書感想文。
乃南アサさんの『あなた』です。

この『あなた』という小説、タイトルだけ見ると純愛小説に見えなくもないですが表紙でその幻想を一気にブチ砕いてくれる素晴らしい作品に仕上がっています。(僕が読んだのは一般書版なので、文庫版の装丁がどうなっているかはちょっとわかりません。)
ぶっちゃけ、ホラー小説です。

主人公の大学生が謎の夢に悩まされて徐々に衰弱していくのですが、そもそもこの主人公が平気で二股、三股をかけるような男で性格的にも大変難のある人間なので読んでいて「別に死んでもいいよ。むしろ、ラストで死ね。」とか思ってました。割と本気で。

実際はそうはならずこの夢は呪いなのか?何なのか?という謎に向かっていくわけなのですが、結末が斜め45度から期待していない形で飛んできたので、ちょっとゲンナリ。
というか、言ってしまうと物語の半分くらいからゲンナリ。具体的に言うと主人公が海の家でバイトを始めて、急に人間的に成長してしまうあたりでゲンナリ。

…とここまで書いてきましたが、途中までは本当に面白いんです。ダメ主人公が精神的に追い詰められながらも色々な女に手を出すところとか。いや、もうどんな因果応報が待っているのかとね!

乃南アサという方の小説を僕は読んだ事が無かったのですが、推理小説の賞を取った人というのは知っていたので、そういう感覚で読んだのがいけなかったのかもしれません。

これは、やはり純愛小説として読むべきだったのでしょう。ある意味で。
by surfaceR | 2008-08-06 23:08 | 読書

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