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今日の某

ryokumura.exblog.jp

土日休みであることを神に感謝する男のブログ

男と女の間には

少し前「恋愛小説読みてぇ。ベタ甘じゃないやつ。」と零したところ、2名の方から何冊かご紹介頂きまして大変ありがとうございました。
紹介していただいた本はすでに全部手元にありますので、順次読んでいきたいと思います。

こんばんは、乙です。

というわけで、今日の読書の時間は恋愛小説第1弾。佐藤賢一さんの『王妃の離婚』です。どっかで聞いたことあるなぁと思ったら『傭兵ピエール』書いた人か。読んだことないけど。

1498年、フランス王ルイ12世とジャンヌ王妃の離婚裁判のあまりの不正ぶりに怒った弁護士のフランソワが奮闘する話。

前半部は主人公の輝かしい青年時代の回想とか、不正裁判の流れとか湿っぽいんですけど、その分フランソワの中盤からの鮮やかな逆転劇が引き立つのですよ。中年オヤジカッコイイ!
つーか、最近若者がどうこうって話よりしょぼくれた中年が奮起して活躍するって話を読む機会が多くなってる気がするなぁ。年取ったからかなぁ…おっと湿っぽい。

個人的にはそういう熱いオヤジさんが話のメインだと思ったので、文庫本の後ろには「中世版法定サスペンス」って書いてあるけど、サスペンスって感じはしなかったです。

後は「男と女」の話か。前述のフランソワの青年時代の話もそうだし、特に今回の離婚裁判の最も憎むべき相手と言える、ルイ12世がイケメンだけどどうしようもないクズなのに、ジャンヌ王妃ベタぼれっていうね。もう、周りからしてみりゃ「どうしてあの二人が…?」みたいな関係でもうルイ12世が出てくる度に「ヘタレクズイケメンは死ねよ!オラァ!」って電車内で言いたくなるのをどれほどおさえたことかっ…!

つーわけで、オッサンの哀愁と熱さと恋愛(エロスもあるよ!)の3つを兼ね備えた作品。10年後くらいに読んだらまた違った感想を持つのかな。
by surfaceR | 2010-10-03 22:40 | 読書

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